自動棚搬送ロボット EVE 導入事例02
国内最大級の物流拠点「Xフロンティア®」
Xフロンティアは、2020年4月に稼働した佐川急便を筆頭とするSGホールディングスグループの総力を結集した国内最大級の物流拠点です。
今回、SGホールディングスの事業会社のひとつである佐川グローバルロジスティクス様にXフロンティア内での商品保管や棚入れやピッキング作業を標準化し、生産性の向上を実現する自動棚搬送ロボットEVEを納品しました。
佐川グローバルロジスティクス様は、人手不足や人件費の高騰など、さまざまな社会的課題を解決するために、Xフロンティアに最先端の機能を持つロボットなどを導入しました。今回は、その最先端ロボティクスが導入された約4500坪ある5階部分フロアと、入庫から出荷までの流れに沿ってご紹介させていただきます。
動画で見るXフロンティア®
出荷までの一連の流れを動画にまとめました。ぜひご覧くださいませ。
自動棚搬送ロボットEVE
導入までの課題
複数の工事業者がいるため、工事場所を調整しながらスケジュールを調整する必要がありました。特に新設倉庫の場合、各マテハンに付帯する床面工事や電気・ネットワーク工事だけでなく、空調工事や防犯カメラ設置工事などが発生します。スケジュールがずれることも多々あるため、定期的に打合せが必要でした。
特に自動棚搬送ロボットEVEは床面工事(墨出し・QRコード貼り付け)が発生し、その工事後はQRコードが汚れないように気を付ける必要があります。
また、火災が起こった場合の対応方法も整理する必要がありました。倉庫が広いため、エリアによって火災報知器発令の有線が複数あったり、シャッターをまたぐ機器あったりするため、各マテハンがどのような動きの確認をしました。
導入までのプロセス
入出荷・搬送・梱包と複数の物流工程を自動化しているため、何度もミーティングで発生しうるトラブルを洗い出しし、テストを重ねました。例えば、ある自動化している工程の一つが止まってしまった場合の作業方法や最大キャパ数の出荷数があった場合の作業方法などがあります。 洗い出しをするにあたって、今までおこなっていた物流工程を基準に考えるのではなく、ロボットや梱包機など各マテハンがもつ機能やソリューションを基準に運用方法を変更したり、WMSを改修したりすることでパフォーマンスを発揮できると思います。
オペレーション
今回納品したXフロンティアでは、蓮田営業所との大きな違いとして、自動棚搬送ロボットEVEから他のマテハンへのリレー作業がある点です。
XフロンティアのECプラットフォームセンターとしての魅力として、保管形態や出荷形態によって適したマテハン機器、ロボットを選定し最適な運用ができるという点です。例えば、A社で5000SKU、50000点のうち、Aランク品(500SKU)を中量棚エリアで人手での運用、Bランク品(1500SKU)をEVE、Cランク品(3000SKU)をAutoStoreでの運用という風に、1社で複数マテハンを使っても佐川グローバルロジスティクス様独自のシステムで最適管理されます。Aランク、Bランク、Cランクで荷合わせが発生する場合も、コンベアと自動搬送ロボットOTTOを活用して無人搬送が可能です。
ピッキングされた商品はコンベア搬送で自動梱包機まで搬送され、自動梱包品とそれ以外(ギフト包装など)に分けられます。荷主様のご要望や製品特性に応じ、全てを自動化するのではなく、人手でも柔軟な対応ができるよう設計されているのがポイントです。
入庫~出荷までの流れ
まず荷降ろし場に着き、検品が済んだ商品は自動棚搬送ロボットEVE専用棚に棚入れをしていきます。
棚入れ作業はワーキングステーションにて行い、商品のバーコードを読み取り、モニターに表示された棚の間口に入れるだけ。保管する棚はロボットがワーキングステーションまで運んできてくれます。この棚入れとピッキング作業をするEVEのワーキングステーションは6ステーション、棚を運ぶEVEのロボット本体は46台。棚の数は1300台以上導入。
EVEの保管エリアだけで約1,300坪に及ぶため、この広大なスペースを人が歩いて棚入れやピッキングを行うと考えると気が遠くなるような作業ですが、この歩く作業をロボットに代替してもらうことにより、従業員の疲労軽減はもちろん、人手不足問題を解消し、より多くの数を出荷することも可能となります。
棚を持ち上げ運ぶEVEのロボット本体は自動で充電スポットに入り、充電を行います。
自律走行型搬送ロボットOTTO
自律搬送型搬送ロボットOTTOは、倉庫内のレーザーによるマッピングをしているため、レールやQRコードを貼るような工事なく、ロボットを走らせることができます。
EVEでピッキングした商品をワーキングステーションからコンベアのある指定エリアまでを運びます。走行スピードは毎秒2mととても速い搬送が可能です。OTTOによって運ばれたケースはコンベアに乗せられ、梱包エリアへ搬送されます。
オンデマンド自動製品梱包装置
コンベアによって運ばれた商品は手作業での梱包と、この自動梱包機によって梱包されるものに振り分けられます。自動梱包機のエリアに流れてきた商品をスキャンし、自動梱包機の中へ投入していきます。商品の3辺を自動計測し、サイズに合ったダンボールで梱包されていきます。
自動梱包機は梱包するだけではなく、納品書やチラシなどの同梱も可能。梱包後はお届け先のラベルを自動で貼付けます。
自動梱包機から出てきた商品はカゴ台車に乗せ、そのまま出荷されます。
<ロボット導入に関するお問い合わせについて>
佐川グローバルロジスティクス様が導入した自動棚搬送ロボットEVEはフジテックスが販売・納品いたしました。
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