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世界最大級の物流展示会『CeMAT ASIA 2019』視察レポート その1
2019年10月23日(水)~10月25日(日)に中国・上海で開催された世界最大級のマテリアルハンドリングの展示会『CeMAT ASIA 2019』に物流倉庫プランナーズのスタッフが視察に行きましたのでレポートいたします。
- 主催:ドイツメッセ ハノーバメッセ
- 会場:上海新国際博覧センター
- 出展社数:800社以上
- 展示会場面積:8500平米
- 来場者数:約143,000
展示会場内の広大な敷地内にはバスが走っており、ホール間の移動はバスで行う事ができます。
凄い人の数です。
日本で開催される物流展とは異なり、会場に入るために手荷物検査を行い、入場時に配布されるタグについているQRコードと画像認証にて顔をスキャンして入場します。
画像認証とQRコードは中国では店舗での決済や、この後ご紹介する搬送ロボットの制御、3辺計測器やソーターにも使われています。中国では画像認証やQRコードの運用が日本よりも導入が進んでいました。
進化するテクロノジー、物流ソリューション
展示会では主に搬送ロボット、梱包ライン、自動フォークリフト、ソーティングシステムの展示ブースが目立っていました。 2年前のCeMATからKIVAやGeek+のような搬送ロボットやAGVを展示しているブースは多数ありましたが、今回のCeMATではさらに増えており、ロボットのデザインも似てきています。 また、2年前には搬送のみだったロボットに、ロボットアームやコンベアなどを用いてロボット同士の荷物の受け渡しやソーティングの技術が追加されていました。
こちらは通路幅を抑えることができる自動運転の3WAYフォークリフトです。この自動運転3WAYフォークリフトがあれば保管効率向上と省人化の両面で効率化を実現できます。
2年前のCeMATでは、台車やラック、メッシュパレットなどの単純なマテハン機器の展示もありました。今回のCeMATではそのような展示ブースほとんどありませんでしたが、オリコンやパレット等の展示ブースは多数ありました。各社オリコンに特化したAGVの展示も行っていましたので、オリコンやパレットは現在の規格に合わせて技術が進み、今後も現状の規格が使われ続けるのかもしれません。
無人倉庫・無人配送を実現している中国大手ECサイトJD.comの物流部門である、京東物流もブースを出していました。これまでの自社のEC物流のノウハウを活かしたスマート物流技術コンサルティングサービスの提供を行うそうです。
日本で行われる物流の展示会と異なり、CeMATに出展している企業ブースは毎年技術やソリューションを進化させており、展示会は自社の最新の技術を発信する場となっていると感じました。
また、日本の展示会で多く見られる協働型の搬送ロボットやアシスト型のスーツなどはまったくありませんでした。中国では日本と異なり、人よりもロボットを信用できるという認識が強いそうで、テクノロジーが進化した今、人を介するソリューションという時点で需要はないようです。そういった“人”に対する考え方の違いもあり、物流業務の省人化技術に関しては導入姿勢を含めて中国は日本よりも進んでいると感じました。
次回のCeMAT2019レポートは、最先端の搬送ソリューションについてご紹介いたします。