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BEAMSインタビュー 物流IoT最前線~BEAMSの今とこれから~【前編】

BEAMSインタビュー 物流IoT最前線~BEAMSの今とこれから~【前編】

株式会社ビームスホールディングス ロジスティクス本部 副部長 竹川誠氏インタビュー

セレクトショップのパイオニアとして40年以上の歴史を築いてきたBEAMS(ビームス)。現在はショップが全国に約160店舗あり、物流センターでは、約180万点もの商品を取扱っている。今回は、そのビームスの物流を支えているロジスティクス本部の竹川誠氏にお話を伺いました。

ビームス物流センター

RFID導入への挑戦(検討~導入まで)

ビームスは国内でもかなり早い段階でRFIDを導入されたことで有名ですが、そもそもの導入目的はどのようなところでスタートしたのでしょうか。

2011年に、B:MING BY BEAMS(以下、B:MING)という新業態のプロジェクト立ち上げの際、代表の設楽から、『B:MINGでは、ヒト・ウツワ・モノ・コトすべてにおいて、今までの概念を払拭し、やりたくてもできなかったことを具現化しよう』という指示が出ました。その指示通り、B:MINGでは、これまで出店してこなかった、ショッピングモールへ出店し、商品の企画、製造、物流、販売までの一貫体制や、徹底したローコストオペレーションを目指すなど、店舗運営や、モノづくり面で、今までにない新しい取り組みを行っています。

物流においては、長い間検討はしてきたものの、実現できなかったコトの一つがRFID導入でしたので、新たな挑戦としてRFIDを提案し、承認されスタートさせることができました。

RFIDに期待した効果としては、先ず、店舗のバックヤード業務の効率化があります。バックヤードでの業務を効率化し、そこで生まれた時間を接客にまわすことで、顧客サービスを向上できると考えました。物流においては、RFIDによって物流全体の効率化が図れると考えたからでした。作業には、検品・仕分け・出荷とあらゆる場面でバーコードをスキャンする工程があります。その全ての場面がRFIDスキャンに変われば、劇的な効果が見込めると考えたわけです。

RFIDの導入検討からスタートまでの準備期間はどのくらいかかりましたか?

導入を決定したのが2011年でしたので、準備期間は約1年、とても短い期間でしたが、やりたいコトが明確だったことや、機能を絞ったこともあり、2012年9月のB:MING 1号店に間に合わすことができました。その後のBEAMS全店への導入では、2014年から約1年を掛けて、機能を充実させ、より使いやすいようにブラッシュアップさせています。RFIDの長所を活かして、日中棚卸を可能にしたり、見つからない在庫を見つけるタグ探索の機能を追加したり、物流の現場というよりも店舗での使いやすさを考えてブラッシュアップさせました。

ビームス、タグベンダーとマテハンメーカーなど技術的な面でのやりとりで複数の企業と綿密なやりとりは必要でしたか?

そうですね。RFIDになるとシリアル番号での管理になりますので、タグベンダーやマテハンメーカーだけでなく、基幹システムや物流WMS、たくさんの仕組みに影響があります。当時は、まだRFIDに関しての知識がそれほど充実していなかったこともあり、実現できるのかできないのか、やってみないとわからない、といったことが本当に多くて、打ち合わせもですが、実証実験をたくさん実施しました。

現在、ショップと物流、それぞれどのような面でRFIDの活用をされていますか?

店舗では、入荷検品、POSのお会計時のタグ読み取り、棚卸などに活用しています。一番好評なのが、タグ検索という商品を探すことができる機能で、使用頻度が高いことと、今まで探すことを諦めてしまっていた在庫を見つけることができることは、ストレス軽減にもなっているようです。

物流では、仕分けやピッキング、出荷検品等、様々な場面でRFIDを活用し、バーコードスキャンを行っていた作業は、全て、RFIDへ変更しています。その他にも、音声システムと組み合わせて、納品時にケース内の商品をRFIDリーダーで読み取って検品レーンの指示を出したり、台湾への出荷用のタグ発行に展開したりと、活用の幅を拡大させています。

ビームス物流センター

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RFID導入開始当初のトラブルや、社内周知の方法、導入効果など
BEAMSインタビュー【中編】はこちら

株式会社ビームスホールディングス
ロジスティクス本部 副部長 竹川誠氏プロフィール
1997年株式会社ビームスへ入社。2002年社内WMS構築、2004年物流改革プロジェクトに参画。2010年基幹システム刷新プロジェクトのプロジェクトリーダーを経て、2012年よりRFIDプロジェクトマネジャーとして、RFIDの全店舗展開を完結。現職にて次世代物流センター構想中。

インタビュー・構成:物流倉庫プランナーズスタッフ

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