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RFID×物流で何を実現できるのか。最新のRFID×物流導入事例をすべて紹介
RFIDは私たちに何をもたらす?
RFIDとは、「無線IDタグ」のことです。10年ほど前に一度話題になりました。なかなか物流分野では実用にいたらなかった技術です。近年になってようやく物流業界でも現実に活躍し始めました。RFIDが実用化されることで、私たちの仕事や暮らしはどう変わっていくのでしょうか。実際の導入事例をご紹介します。
RFIDってなに?
RFIDとは「Radio Frequency Identification」の頭文字をとったものです。電波を使用した無線通信で情報を伝達する電子チップです。RFIDに記録された情報を読み取ることができます。RFIDが添付された物品や人物を自動的に識別することで特定の物品が今どこにあるのかリアルタイムに知ることができます。
具体的にはID情報を記録した小さな電子チップを電波で読み取り内部の情報を抽出します。非接触読み取り式のため情報の識別が簡単です。電子マネーの「FeliCa」や「Suica」などはRFIDの典型になります。
近年になり物流分野での実用化が増えてきました。グローバル単位から倉庫内におけるロケーション管理、製造現場における工程管理にいたるまで、業界を問わず幅広く活用されています。
製造や物流におけるRFIDの活用例
RFIDは開発当初、発注した商品が今どこにあるのか顧客が把握でき、安心して商取引できるという用途が考えられていました。製造や物流の分野では、近年になってRFIDが現場の効率化に貢献しています。
製造における成功事例として、RFIDを活用して製品のリアルタイムマネジメントに取り組み生産リードタイムの半減に成功した案件や、パソコンの生産ラインにRFIDの導入したことで生産効率が10%以上も上がった実例があります。
大手化粧品企業では、分散していた8か所の物流拠点を1か所に集め、倉庫管理システムの導入と共に、RFIDの導入を行い物流の効率化とコスト削減を実現し、高精度な先入れ先出しを両立できた事例もあります。
航空業界では、荷物用ベルトコンベアにRFIDのスキャナーを導入したことで、預け荷物を正しい場所へ導けるようになりサービスの向上を可能にしたことや、運航便整備用ツールの出納管理にRFIDを導入したことで、管理精度の向上と管理時間の削減を実現しています。このようにRFIDは物流管理のほかに、乗り物の安全確保や定時運航、正確なサービス提供にも貢献しています。
「場所を把握する」ことの先にあるもの
RFIDで場所が正確に把握できることのメリットは、単に「発注者が製品の現在位置を特定でき、安心できる」だけではありません。
発送者や運送業者など荷物の輸送に関わるすべての段階で、RFIDを利用することで、物流や製造過程におけるリードタイムが正確に把握でき、キャッシュフローを圧迫する在庫量が適正量に抑えられます。
在庫削減や生産計画の精度向上もちろんのこと、貨物車輌の待機状況確認やセキュリティ強化、スペースの有効活用、在庫管理の効率化、在庫の劣化リスク防止にもつながります。
顧客や商品情報の管理に圧倒的な革命をもたらしたRFIDは、今や物流業界のみならず幅広い産業で必要不可欠なものとなりました。開発当初はICタグやリーダーライターにかかるコストが問題でしたが、現実的な金額になり急速に普及が進んでいます。RFIDがあなたの会社のトラックや倉庫で活用される日も、そう遠くはないかもしれません。