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2016年最新のMR(複合現実)・AR(拡張現実)ピッキングシステムのご紹介
今回は、実際に物流倉庫向けに提供されているAR(拡張現実)ピッキングシステムのご紹介いたします。2013年頃に登場したGoogle Glass(スマートグラス)を覚えていらっしゃる方も多いと思います。現在も各社から類似品が登場しています。
VRとは仮想現実のことで、ARとは拡張現実のことです。映像のすべてがコンピューターを通したものがVRで、実際の映像にCGを重ね合わせたものがARといえます。最近ではMR(複合現実)という言い方も主流となっています。また頭につける装置を、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)と言います。HUD(ヘッドアップディスプレイ)と言われることもあります。
本記事では、MR(複合現実)もARとして、HUD(ヘッドアップディスプレイ)もHMDとして扱います。
なぜAR(拡張現実)がピッキングシステム向けに提供されているのか。
物流倉庫のピッキングシステムに最適なメリットがあります。
①透過しているため、両手が使えて、作業中しながらディスプレイが見える。
②GPSや加速センサー等により位置情報を得ることで、移動しながら使える。
以上から、どの商品をピッキングすれば良いか。商品はどこにあるか。正しい商品かなど、視野に情報を表示してサポートしてくれます。
良いことだらけに見えるでしょう。デメリットを言えば、現時点のARは技術的に完成しておらず、ピッキングシステム程度の特定の用途にしか使えも言えます。
2016年 AR(拡張現実) HMDの弱点
VR(仮想現実)のHMDは、2016年時点満足の行く製品が登場しています。すべてがコンピューターの映像なので制御がしやすいのです。ディスプレイも透過する必要がなく、広い視野角を実現できています。
ARは現実の世界と、CGを重ね合わせるため技術的にとても難しい製品となります。また透過するディスプレイにも技術的な壁があり、視野角が30度程度の製品が主流となっています。
以上を踏まえて、2016年最新のMR(複合現実)・AR(拡張現実)ピッキングシステムのご紹介します。あと数年後には、完全な視野角、完全なトラキング性能、完全な映像を実現した製品が確実に登場すると考えられています。
SmartEyeglass Developer Edition SED-E1
あのSonyからも発売されています。もともと映画鑑賞向けのHMDを発売していたり、VR端末であるSony VRの発売も控えているので、それなりに高性能なスマートグラスに仕上がっています。シースルー透過率85%以上ですが、単色(緑色) 256階調です。加速度センサー、ジャイロスコープ、電子コンパス、照度センサーを搭載しているものの、完全なトラッキング性能の実現は難しく、ある程度の追従する機能になっています。
動画はこちらです。
vuzix M300
こちらは24ビットカラーで、左右両目で利用可能です。2016年の最新モデルです。同社が発売していた産業向けのM100スマートグラスを改善しパワーアップしたモデルとなります。そのぐらい最先端ですが、視野角が対角20度です。ARの難しさを感じます。ヘッドトラッキングが結構強化されています。
こちら動画です。一瞬した動作が表示されませんが、実用性は高そうです。
サン電子 AceReal
サン電子の製品というよりは、Infinity AR社、Lumus社、など海外のAR技術が入った製品です。カラー対応で視野角 40度と広く両目に対応しています。ちなみに90度の視野角は、視野が狭い、スキーゴーグルをつけているような感覚です。その半分以下ですから広いといっても狭いのです。MciroSoftのHoloレンズでさえ30度ですから、40度はなかなな革新的です。マーカーを使ったトラッキングですが、相対的にトラッキングの性能も高そうです。
Epson MOVERIO
プロモーションがうまく有名なスマートグラスです。ARというより旧世代のスマートグラスに近い製品です。視野角は23度です。映像はあまりトラッキングせず、目の前に情報が表示されるタイプです。
動画はこちらです。ヒカキンの動画ですが、分かりやすいです。
いかがでしたでしょうか。MR(複合現実)・AR(拡張現実)を利用したピッキングシステムの時代がすぐそこに来ていると感じましたでしょうか。