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チルド物流ネットワーク コールドチェーンの取組

チルド物流ネットワーク コールドチェーンの取組

消費者に身近で欠かせない低温物流業界

築地移転問題など、生鮮食品の物流トピックが話題になっているこの頃ですが、鮮度を保って消費者の元へ商品を届けるには、低温物流システム(コールドチェーン)の力が必要不可欠です。昨今の消費者はオーガニック志向が強く、添加物の有無に敏感だからこそ、コールドチェーンの進化が日々求められています。
食料品から医薬品まで、幅広く使われていますが、今回はそんなチルド物流の日々の取り組みを見ていきましょう。

自動倉庫も冷蔵対応、更には冷凍対応まで

既に様々な業種で取り入れられている物流倉庫の自動化は、物流現場の効率とコストパフォーマンスを上げていますが、その対応は、極度の温度環境にも対応しています。生鮮食品を適切な温度で管理するため、冷凍・冷蔵倉庫の自動化が行われています。

導入例として、某大手水産業者様も、2009年11月から新低温物流拠点として、冷凍・冷蔵の自動倉庫を稼働させています。冷凍魚介類の加工に必要な環境が、冷凍対応の自動倉庫で整えられているのです。

具体的には、高速搬送台車対応の自動倉庫と移動ラックを導入し、手狭だった倉庫スペースの空間問題を改善、さらには従来の3倍の量のパレットを格納し、年間約1,000tのCO2削減にも成功しました。 これにならって、他の食品メーカーも冷凍・冷蔵対応可能な倉庫の自動化へシフトをしていきました。

人にも空間にも配慮されたチルド物流トレンド

生鮮食品の鮮度を保つためには、徹底された低温管理が必要になるので、現場の製造ラインはどうしても労働者の体に負担がかかってしまいます。現にひと昔前までは、「生鮮食品の現場は寒くて酷」というイメージが一般的でした。しかし、近年、その問題は解決しつつあります。

チルドフードの食品が流れる「ラインのみ」の温度を下げる「チルドフードコンベア」が、現場の課題を改善してくれました。具材が乗る機材の温度は5℃ですが、チルドフードコンベアの導入により、作業部屋全体の温度を下げる必要がなくなったのです。これにより、現場労働者の負担が一段と軽減されました。

食品業界だけじゃないコールドチェーンの実際

低温物流が必要とされているのは、食品業界だけではありません。健康を維持・改善する上で必要な医療業界でも、コールドチェーンが役立っています。例えば、外部の攻撃から守ってくれるワクチン(医薬品)は、患者に投与されるまで、常に2~8℃の低温管理下での扱いが求められます。

製品は医薬品メーカーから物流センターへ運ばれ、各医療機関・調剤薬局へと渡っていきます。その際、適切な温度管理がされているかを測るため、製品にとって安全な環境だったかを判断する「データロガー」や「温度感知シール(インジケーター)」を搭載することで、低温管理を徹底しています。

具体的には運送時の車内や搬入ケースに計測機器をセットして、温度を測っていきますが、簡易的で導入コストを抑えられる「シールタイプ」のものなど、多様なバリエーションがあります。

おわりに

ロジスティクスの要である倉庫の環境改善は、日々求められています。人的配置などの人選で対応できるものだけでないのが、現場の現状でしょう。どうすれば無駄な時間とコストを減らすことができるのか、考えたときに、時には大規模な経営改革も必要となってくるかもしれません。そんな時に、チルド物流に携わる方が、ぜひこの記事の導入事例と成功効果を思い出してくだされば幸いです。

 

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