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ネット通販で翌日到着はあたりまえ?激化する配送スピード争い
市場規模が年々大きくなるEC業界
市場規模が年々膨れ上がり、多くの企業が参入し始めているネット通販業。 ほしいものは検索すれば、ある程度のものはすぐ手に入るこの通販時代において、今回は一体どのような点で差別化や売り上げを伸ばしているのか、この「ネット通販業界(EC業界)」の中でも大手企業のほんの一部の例をもとに紐解いていきます。
白熱する通販業界!差別化の一番のポイントは「配送」
セール品などの価格面やポイント付与などを行うのはよく見られますが、なかでも利用する人たちにおいて注目せざるを得ないのが「配送面」です。
どんなに安く買えたとしても、商品が手元に届くのが遅ければ、それを必要としている人の欲しいタイミングを逃し、満足度を結果として下げてしまう要因になりかねません。
現在、ネット通販業界で多くのリピーターを続出している例を紹介します。
Amazonの例
通販業界をけん引する企業として、忘れてはならないのはやはりAmazonです。
Amazonはこれまで、通販業界で多くの突破口を開いてきました。
当日配達、送料無料(Amazonプライム)、時間指定配達、コンビニでの商品受け取りなど通販事業を行っている企業が真似したくてもなかなか手が出せなかったことを独自の物流インフラで可能としてきました。
また、最先端技術も取り入れる速度の速さでも有名です。倉庫内に移動棚や自動倉庫を取り入れることはもちろん、作業に適した専用台車を製作したり、最新ピッキングシステムを導入したりしています。無人のコンビニ設立には驚きを隠せませんでした。
少し前では国内でのKivaロボットの導入も大変話題になりました。
特に最近では、ドローンを使った配送技術「Prime Air」が話題となっています。
日本国内ではまだ対応できていませんが、イギリスですでに荷物を乗せたドローンの飛行テストが始められており、13分以上の飛行が確認されています。
ドローン内のボックスに荷物を入れ、GPSで顧客まで自動配送をするまさに革新的なシステムです。
注文の流れとしては、顧客がタブレットなどで注文をすると、倉庫では商品を自動ピッキングし、箱をドローン内部に搭載。自動で飛び立ち、顧客の手元に届く数分前に手元の端末に到着前のアラートが鳴り、受け取り可能かどうかの選択ができます。
「可能」と選択すると、事前に置いていたAmazon専用のプレートの上に着陸、荷物を置くという順で運んできてくれます。
Amazonは2016年7月にドローン配達開始許可をすでに取得しており、英国民間航空局がAmazonに特別に許可を出していますが、法整備が追いつかないほどの技術導入スピードです。現在、本格導入に向けてアメリカ、イギリス、イスラエルで実験を行っており、2.3kgまでの荷物を30分以内で運び切ることに挑戦しています。
この他にも1時間で荷物が届く『Prime NOW』や、ワンプッシュでお気に入りの商品を簡単に注文できるボタン『Amazon Dash Button』などもサービス開始しており、常に通販業界に新たな話題とサービスを提供し続けています。
楽天市場の例
最初は楽天市場です。楽天市場は会員登録した顧客に大量ポイントキャンペーンを行っていますが、それ以上に顧客を引き込む施策として行っているのは、翌日配送『あす楽』です。
楽天市場に出店している事業者が商品ごとに翌日に届けられる最終受付時間と配送地域を設定するもので、多くの商品が該当し、主に日用品や書籍、ふとんなどの家具からアパレル商品まで様々です。
また万が一、翌日に届かなければ、注文商品のポイント5倍分を付与するという保証もあるところも安心です。
また、amazonの1時間以内に荷物が届くという『Prime NOW』に対して、楽天は『楽びん』という荷物が最短20分~(平均60分)というサービスを行っている。
また、楽天市場は国内でドローン配送を実は既に開始しているのをご存知でしょうか。その名も『そら楽』。
まだ千葉県にあるゴルフ場1ヶ所のみでのスタートのようですが、楽天とamazonのサービスと技術競争は大変面白いです。
配送について、最近の取り組み例
オムニチャネルという言葉がよく聞くようになりましたが、企業があらゆる方法で顧客との接点を作ることに注力し始めていることが大きなポイントとなっています。
通販業界でも、荷物の配送をすべて配送業者が顧客の元まで届けるだけではなく、顧客のタイミングで近くの頼んだ商品受け取れるスポットに出向いて受け取ること方法が増えてきています。
推奨される理由として、顧客と企業の双方にメリットがあります。 顧客としては、運送会社が来るタイミングに不在で再度受け取りの設定をするのが面倒である点。また、早く確実に受け取りたいという顧客においてメリットがあります。
企業側としては、再配達する際の無駄な配送コストを極力減らすことができます。このように、国内ではすべて通販企業に任せるのではなく、顧客にも協力してもらう取り組みが増え始めてきているのです。
一方、海外での例だとネットスーパーの進化がすさまじいものとなっています。スーパーで買い物をしたい顧客がWEBからほしい商品を注文。すると、届け先近辺にいる専用アプリ登録者のメンバーの中で立候補した人が、リアルタイムにスーパーへ商品を取りに行き、注文した顧客のもとへ運ぶというシステムが始まっています。
運んできたアプリ登録者は、注文顧客からもともと決められた手数料を受け取ることで収益を得ています。実際にサンフランシスコの中心部にあるホールフーズマーケットやコストコでもすでに強化が始まっており、年々拡大を図っています。
このようなお買い物のスタイルも日本国内で今後増えるかもしれません。
おわりに
これまで、通販業界の「配送」について注目してきました。 今後、どこまで配送技術を極めていくか、顧客満足度を上げられるかが多くの企業が血眼になって模索している最中であるため、これからの通販業界にから目が離せません。