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AIロボット導入による成功事例 アッカ・インターナショナル 加藤大和社長インタビュー
3倍の出荷率向上、30%のコスト削減へ
今回は3PLであるアッカ・インターナショナル代表取締役社長 加藤様にお話をお伺いしました。ギークプラス社のAIロボット「EVE」を導入し、自動化による作業の効率化をいち早く行っています。
今、ギークプラス社のEVEを導入されて使用している敷地は何坪ほどで、何台入れているのですか?
900坪のスペースに、EVEのロボットが30台走りまわっています。棚は800台あり、ワーキングステーション4台設置。EVEの充電ステーションが4か所です。
ギークプラス社のEVEを導入され、作業性での効果、コスト面での効果をそれぞれ教えていただけますでしょうか。
作業では、入荷で4倍、出荷で3倍のスピード・処理量、コストでは全体の約30%削減。スペース効率も上がり、既存の棚からロボット区画に移管で、約30%の効率UPが図れました
EVEの運用が一番活かされる商品はどういうものになりますか?反対に、不向きな商品というのはありますか?
重い物や、かさばる物は、人間がピッキングするのに負荷が大きいため、ロボットに向いています。不向きな商材としては、大型であのEVE専用のラックに収まらない物や、長尺物などはあまり向いていません。
導入までに大変だったことや、導入検討される方が事前にチェックしておくべきポイントなどを教えていただけますか?また、導入について不動産会社の協力は必要ですか?
施設面では防災システムとの連携が大変ですので、不動産会社の協力なくして導入は難しいでしょう。事前チェックとしては、バックアップ電源、ネットワーク回線の冗長化など、システム関連の懸念事項が多いです。
ロボットの導入にあたって、絶対に外せない条件はありますか?
自分たちにロボットを合わせるのではなく、ロボットに自分たちの運用オペレーションを合わせて、ソリューションを使いこなす必要があります。柔軟な対応、必要に応じて運用や体制の再構築ができることが大切です。
EVEを運用しているうえで現状の改善点、現場スタッフからの感想や意見などもしあれば教えてください。
EVEの現場に入ったスタッフは、もう昔ならではのマニュアル作業の現場には戻れなくなります。作業環境、作業内容の単純化など、あらゆる面で現場スタッフに優しい仕組みに仕上がっています。
アッカ・インターナショナル様が今後、物流事業を通じて実現していきたいことを教えてください。
弊社はサプライチェーンを強化し、クライアントのビジネス自体を加速させるサポートをしていきます。この一部分が物流であり、物流に特化している訳でもありません。今後は生産から顧客に商品を届けるまでの流れをサポートできるオープン型(荷主が自由度を持ち、自分たちのために使える)のインフラ構築を進めます。
省人化に対する設備投資へいまひとつ踏み込めない物流業界の方々へ一言お願いします。
とりあえず、やってみるという気持ちが大切です。失敗できる環境があることのありがたさを踏まえ、前進するためにチャレンジし続けることで省人化を含め、新たな改善につながると思います。日々勉強だと思います!
省人化に取り組み、作業の効率化を行うことで、物流の未来を見ることができました。加藤様、この度はインタビューにご協力頂きまして、誠にありがとうございました。
アッカ・インターナショナル 加藤大和氏 プロフィール
株式会社アッカ・インターナショナル
代表取締役社長 加藤 大和
小学校より単身でイギリスへ留学、高校を卒業後に帰国、慶應義塾大学へ入学。2001年に卒業。同年モルガン・スタンレー証券に入社、投資銀行部門所属。05年に退社後、起業。アッカ・インターナショナルを設立。ネット通販に必要な一気通貫型フルフィルメントセンター運営を手掛け、近年はセンター運営に加え、メーカーのオムニチャネルに対応する商品データ一元管理システム(ALIS)の提供を軸に、売上を伸ばすスキーム造りに、オペレーションとシステムの両面から取組む。2017年8月プロロジスパーク千葉ニュータウンにて、物流ロボットEVEを稼働。