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負けるな!通販事業の大巨人、アマゾンに立ち向かえ!
通販事業の成功法則
小売業の成功は「立地と品揃え」にあり、ネット通販といえどもこれに忠実でなければなりません。例えば他社の顧客、他社の商品までも扱えば、自社以上の立地と品揃えを獲得できるから、勝機を握れることになります。卸や商社なら商品を仕入れなければなりませんし、仕入れた在庫は経営リスクとなります。それも回避する手法がある。
例えばアマゾンは書籍を扱っている時から、出版各社の「売れ残り」を一手に引き受けて、ロングテールビジネスの成功者としていたのである。リアルな店舗は書籍在庫のリスクや返品対応などの手間があり、それに比べれば物流倉庫という不動産は低額であるし、販売は24時間無休であるから運営費も格安となっていた。売れ筋商品を持たずとも、品揃えを徹底的に強化していった結果、現在の売上基盤を構築することができた。
サプライチェーンの強化とブランディング
正面から立ち向かったところで、通販の巨人アマゾンには勝てない。特に一般流通商品などでは、品揃え、デリバリー含め追いつけたとしても決して勝つことはできないだろう。
ではネットショップのオーナーはどの様にアマゾンに勝っていくべきなのだろうか。選択肢は沢山あるが、1つの有効的なアプローチとしてサプライチェーン領域拡大と自社ブランディングにあるのではないかと考えている。一般流通商品を扱うのではなく、サプライチェーンを拡大し、自社ブランド商品を企画・生産する。最初は小ロットで良いので、プライベートブランド品を企画・生産しWEB上でテストマーケティングしていく。反応が良ければ生産を拡大していき、同時に商品のブランディングもしていく。生産ロットが増えればボリュームディスカウントも出来て利益率も上がる。ネットショップは既にWEB上の卸問屋ではなく、セレクトショップのような企画・販促力が問われている時代だ。
アマゾンが独り勝ちできる理由
テクノロジーの発達と普及によって、今日、「顧客主導型市場」がただの理論ではなく現実のものとなってきた。「何でも、欲しいものが、欲しい時に、欲しいやり方で手に入る」という確信を得た顧客たちを、企業はどう満足させていけばいいのだろうか。顧客意識の進化のスピードは目覚しく、企業はそれをひたすら追いかけているというのが市場の現実だ。
その一方で、テクノロジーの世界観の中で生まれた企業、アマゾンは、従来型の企業には想像もつかなかったような、「顧客主導型」の仕組みをつくりあげることに成功した。その基盤自体が、「顧客の目」、「顧客の声」で創られたECの仕組みであること、それが、アマゾンという会社の決定的な優位性だと思うのだ。「300万人の顧客がいれば、300万種のストアがあるべきだ」というのは、アマゾンCEOジェフ・ベゾスが、ネット通販の根本を論じた言葉だという。
2兆円をゆうに超える売上を上げ、1億人を上回る顧客ベースを持ちながらも、個々の顧客を親密に知り、一人ひとりにダイレクトに語りかけるシステム。また、「個客」対「個客」の無限のつながりを通じて、アマゾンと顧客が強固かつ密接につながるという、ソーシャル・プラットフォーム。
このようなアマゾンが他社と比較して圧倒している部分を理解し、戦略的に差別化・ブランディング・ターゲティングをしていくことが必要だ。さらに今後実店舗を利用したオムニチャネルやAI・ロボットを活用した物流の効率化、省人化など様々な最先端テクノロジーをアマゾンは導入し、通販業界は激化していく。自社ネットショップが徐々に衰退していく前に中長期的にアマゾンに勝っていくための戦略を本気で考えていく必要がある。