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今すぐに解決すべき物流業界の課題
増える物量、減る人材。
宅配サービスは、いまや生活に必要不可欠な存在となっており、宅配サービスの配達量は年々増加しています。通販サイトで商品を注文すれば簡単に届き、わざわざ遠い店舗へ出向かなくても欲しいものが手に入る生活は、宅配業界によって支えられてきました。しかし、荷物を運ぶ宅配会社は深刻な人手不足に直面しているのが現状です。トラックドライバーの不足と高齢化によって、運送網の維持が困難になっています。人手不足で物流が崩壊する危険性がある中、システムや技術の革新によってその危機を乗り越えようとする動きがあります。
EC市場規模の拡大
BtoC向けの商品・サービス市場は拡大しています。2022年度にはBtoCのEC市場が26兆円になり、2015年度の15.4兆円から約1.7倍になると予測されています。今後も電子商取引の市場は拡大していくでしょう。
一方、減少する生産人口
2022年度の総人口は約1億2400万人、生産人口は58.8%(72,912,000人)になるとされています。2015年度の総人口は約1億2700万人、生産人口は60.8%(77,216,000人)だったことを考えると、5年間で生産人口が約430万人も減少していることが分かります。
物流崩壊の危機!物量増加と人手不足のギャップを埋める方法とは
問題が表面化しており、早急な対策が必要とされる物流業界。では、物量増加と人手不足を解消するためには、どうするべきなのでしょうか。
職場環境の改善
人材の流出を防ぐには職場環境を改善しなければなりません。職場環境の改善と合わせ、女性の雇用率を上げることが物流業界には必要と考えます。女性は結婚・出産・育児などで休職や離職を余儀なくされがちです。女性の働きやすい環境が整っていれば、潜在的労働力である女性を人材として定着させることが可能になるでしょう。
作業の標準化
作業の標準化をするために、作業を男女問わず誰でもできるようにすることが大切です。男性にしか・女性にしかできない仕事が存在すると、仕事を任された側の負担が大きくなるうえ、作業能率や品質が安定しません。
人手不足を補うための省人化・省力化
人手に頼らず、効率的にピッキング、搬送、仕分け作業などをするために、ロボットを活用するところが増えています。人がやるべき仕事と人でなくても出来る仕事を明確にし、省人化・省力化に取り組むことで人手が集まりやすくなる現場も増えています。
シェアリング・エコノミー
物流の新たな形として、シェアリング・エコノミー型サービスが登場しています。 運送トラックのシェアリングや空き倉庫のスペースをシェアリングするサービスなど広まることが予測されます。
労働環境改善と効率化が必須
物流業界で大きな問題となっている物量増加と人手不足を改善するためには、労働環境改善と効率化を同時に行っていく必要があります。社内の制度やロボットの導入などをすぐに行うことは難しいかもしれませんが、可能なところから順番にすすめていくといいでしょう。
※こちらの記事は物流倉庫倉庫プランナーズジャーナル第7号(2017年9月発行)をWEB用に編集し直したものです。